経営者に求められる現状打破の精神

 企業は「変化対応業」から自ら変化を創りだしていく「変化喚起業」にならなければ勝ち残っていけない時代になっている。この変化喚起業になるために重要なのは「現状打破の精神」である。

(龍前篤司, 10/13)

日本最大の警備会社であるセコムを創業した飯田亮氏が、戦略経営者という雑誌の巻頭インタビューで述べていることを紹介します。

 企業はよく「変化対応業」だといわれるが、それはもはや過去のことで、企業は自ら変化を創りだしていく「変化喚起業」でなければ勝ち残っていけない時代になっている。不況を嘆いて、いつまでも変化に巻き込まれる側にいたのでは、決して突破口は見えてこない。日本の社会がこれだけ混乱しているのも、変化を嫌う保守的人間が多いからだといえるだろう。

 変化喚起業になるために重要なことは「現状打破の精神」である。
 現状打破の精神とは、古いものに対する愛着、新しいものに対する拒否的な態度を打ち破り、現状に甘えず常に最適・最高を追究し、前進・進歩に対する意欲と信念を持ち続けることである。

 この現状打破の精神を持ち続けた例として飯田氏はセコムが一貫して料金3か月分の「前金制」を追究してきたことを紹介している。すなわち、後払いであれば契約する顧客がどんなにいたとしても「前金制にこだわったからこそ現在のセコムがある」というのである。確かに創業したばかりの名もない会社が拒絶の嵐を乗り越えて「前金制」を貫くことは「現状打破の精神」なしには達成できないことである。「何事も妥協したらきりがない。妥協したとたんに後悔する」のであろう。

 もうひとつ飯田氏が経営の指針としてきたのは「正しさの追求」だという。正しいとは反社会的でないこと、アンフェアでないことであり、会社の利益よりも社会的な正しさを優先することだという。

 確かに、「現状打破の精神を持って、正しさを追究し自ら変化を創りだす変化喚起業」こそこれからの勝ち残る企業の姿であろう。


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