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事業用定期借地権の発展は土地利用を変える?
事業用定期借地権は10年以上20年以下で契約しなければなりませんが、議員立法でこの期間の制限を10年以上であれば何年でも長期契約が可能になるようです。定期借地制度の中でもこの事業用定期借地権はロードサイドビジネス等多くの場面で利用されており、期間制限が緩和されることによってより利用しやすくなります。
(龍前 篤司, 3/10)
定期借地制度も平成5年から施行されているわけですからもう10年経過していることになります。
この定期借地制度は従来の借地制度があまりにも借地人保護に偏り、「土地を一度貸したら2度と返ってこない」という制度になっていたため、「確実に返還される借地制度」として創設されたものでした。しかし、居住用等に使う一般定期借地権の法定期間が50年以上であるため、居住用の建物利用としての定期借地制度はそれほど普及せず、これに対して法定存続期間が10年以上20年以下という事業用定期借地権は多くの地域で利用され、土地活用の手法としてしっかり定着しています。
この事業用定期借地権をより利用しやすくするために、契約期間が10年以上であれば期間の上限を緩和しようという動きが出ています。この期間制限の緩和により、例えば30年程度の鉄骨建物や40年程度のRC建築物などにもこの事業用定期借地制度が使えるため定期借地制度がより普及することになるでしょう。
所有権を取得しない限り思うような土地利用が出来ないとすれば、土地所有者自身がその土地活用を行わざるを得ないため土地利用が限定されてしまいます。事業用定期借地権の一層の普及は、日本の国土をより効率的・効果的に活用することに寄与することと思います。
土地神話の終焉から13年経過し、借地権に対する考え方も徐々に変わってきつつあるように思います。バブルのピーク時には不良資産の代表とまで言われた貸付地もその地位を徐々に高めています。なにしろ、国でさえ更地よりも貸付地の方が「収入があって、コストがかからない」として物納を歓迎する時代になっているのですから。
これからの少子高齢化の進行は我が国に「人口の減少」というかつて経験したことのない現象をもたらし、このことがより一層土地に対する考え方を変化させる可能性を秘めています。今後の土地利用が「所有権を取得しなくてもある程度長期間の借地が可能となる」のであれば、今後の日本の発展にとって有意義であると思います。
今度の事業用定期借地権の期間制限の緩和は、定期借地制度の普及を通して、居住用の定期借地制度の改善も促すことでしょう。ユーザーには「所有権を取得しなくてもいい家を建てられる社会」を実現し、土地所有者も「無理に借金して建物を建築する必要のない社会」が実現するとすれば、まさに土地の価値が「所有から利用へ」と変化することになります。
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