4月は消費税新時代の始まり?

 4月から改正消費税が施行されます。最も変化する点は「総額表示」が義務付けられますので、一般消費者を相手にする商売では本体価格のみの表示が許されなくなります。


(龍前 篤司, 3/30)

 4月1日から消費税が変わります。どんな点が変わるかというと(1)免税点が課税売上3000万以下から1000万以下へ引下げられます、(2)簡易課税を選択できる課税売上が2億円以下から5000万円以下へ引下げられます、(3)不特定多数の者に販売する場合は、消費税を含めた金額を価格表示しなければならない、という3点が最も重大な改正事項です。

 特に総額表示の強制は、様々な影響を実際の商売に与える可能性があります。例えば980円の税抜き表示をしていた商店は、4月1日からこれを1,029円と表示しないと従来どおりの金額で販売できないのです。この価格表示を変えるための事務量やコストも問題ですが、もっと問題なのは「1,029円」では消費者に感覚的に「買いにくい心理的抵抗感」を与える可能性があることです。したがって、従来の価格表示のままに据え置き、消費税分を企業努力で消化しようという動きもかなりあります。特に大手スーパーなどは仕入先にその価格下落分の負担を転嫁しようとしますので、取引先はたいへんです。

 免税点の引下げも、中小企業経営に深刻な影響を与えます。この免税点を3000万から1000万に引下げるのは平成16年4月1日以降開始する事業年度からとなりますから、3月決算法人が最初の適用者になり、個人事業者は平成17年1月1日からの適用となります。判断の基準となる課税売上は前々年の課税売上となりますから、3月決算法人は平成14年4月から平成15年3月までの課税売上が1000万を超えるかで判断され、個人事業者は平成15年の課税売上が1000万超えたかが問題となります。
 この改正の最も重大な影響は、課税業者が爆発的に増えるということです。全国約590万の企業のうち約2/3は売上3000万以下の免税事業者であり、今回の改正で課税事業者が160%に増加するものと予想される。今回の改正は、従来は多くの中小企業にとって益税となっていた消費税が、いよいよ中小零細企業に生き残りをかけた選別をせまる時代に突入するということである。

 同じことは簡易課税の適用についても言えることです。課税売上2億以下から5000万以下に引下げられることによって影響を受ける中小企業にとっては、たいへんな負担増になります。

 今回の消費税の改正は、事業者に負担増を求める内容であり、消費者は直接的な影響は受けません。今度の改正消費税の施行の次にくるのは、いよいよ「消費者に負担増を求める消費税率のアップ」となるはずです。
 4月は「消費税新時代の始まり」といっても過言ではないのです。



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