あたらしい「武士道」が世界を救う
100年以上前(1900年)にアメリカのフィラデルフィアで出版された新渡戸稲造の「武士道」という本は、当時の欧米諸国の人々に誇り高き日本人の精神を適切に紹介しました。この本が現代において再びベストセラーとして読まれています。読んでみると、まさに現在の日本が直面している課題そのものについての記述と言っても過言でないくらいに現代的価値がある本だと思いました。
(龍前 篤司, 5/24)
新渡戸稲造は、当時、国際連盟事務次長という立場にあって、日本人が新しい時代にふさわしい国際人として、国際的な役割を果たすために尽力された方です。
この本を読んでびっくりするのは、現在の日本が抱えている問題そのものがこの本で論ぜられていることである。すなわち、日本人の精神的支柱である武士道について論ずることで世界に向かって日本人を理解せしめることだけでなく、そこに書かれている問題意識はまさに現在の日本人に問いかけられている問題そのものなのです。
「武士道」が出版された1900年というのは、ペリーが来航し、開国から明治維新を経て僅か40年で、日本は日清、日露の戦争に勝利して世界に冠する一流国の仲間入りをした頃です。この後の日本は、朝鮮や中国に対して進出し、40年かけて敗戦への道を走り、昭和20年に日本は焦土と化したわけです。
敗戦処理後の日本はまさに40年かけて、経済復興を果たし、世界一の経済強国にまで登りつめ、バブル経済の崩壊により再び新しい日本造りをしなければならない時代を迎えています。
考えてみると、日本人のDNAに700年かけて刷り込まれた「武士道」の精神は、その制度は崩壊しても不死鳥のように焦土から甦り、日本を一流国へと引上げてくれているのかもしれません。
問題は、まさにこれからです。日本人の武士道に基づく辛抱や努力は超一流なのであるが、その結果得られた栄光に「慢心すること」で、その地位を急落させているのです。もう「慢心による愚行」は再び繰り返さないことだと思います。
新渡戸稲造氏は「武士道」の最後に以下の言葉を遺しています。
「武士道は、一個の独立した道徳の教えとしては、消え去ってしまうかもしれない。しかしその力は、この地上より滅びはしないであろう。その武勇と文徳の教訓は、体系としては崩れ去るかもしれない。しかし、その光明と栄光はその廃墟を乗越えて永遠に生きていくであろう。その象徴である桜の花のように、四方の風に吹かれて散り果てても、その香気は、人生を豊かにして、人類を祝福するであろう。100年の後、武士道の習慣が葬り去られ、その名さえ忘れられてしまう日がきても、その香気は、“路辺に立ちて眺めやれば”目に見えない遠い彼方の丘から、風と共に漂ってくるであろう」・・・
私たちはもっと自信を持つ必要があります。私たちのDNAに刷り込まれた武士道精神を発揮し、慢心せずに、勇気を持って再び挑戦しようではありませんか!
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