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面積が広大な土地の評価が変わりました
財産評価通達が改正され、面積が広大な土地についての評価方法が、大幅に変更されました。従来は開発を行うとした場合に公共公益的な施設の負担のために潰れ地となる割合を控除していましたが、今度の取り扱いは面積によって一律に4割以上の減額をしようとするものになりました。この取り扱いは今年の1月1日以降開始の相続から適用となります。
(龍前 篤司, 7/13)
6月4日付けの財産評価通達の改正により、面積広大地の評価が大幅に変わりました。面積広大地というのは「その地域における標準的な宅地に比して著しく広大な宅地で都市計画法に規定する開発行為を行うとした場合に公共公益的な施設用地の負担が必要と認められる」土地をいいますが、具体的には埼玉県で言えば行田市以南で500u以上、それ以北は1000u以上の広さの土地が該当します。従来の面積広大地の評価は、その土地を開発許可基準に従って開発した場合に、道路や公園等の用地に供さなければならない割合を減額して評価していました。この方法による評価は、どのような区画で開発するか、またはどのように道路を設置するかによってその減額割合が異なることになり、税理士と税務当局での「見解の相違」がしばしばあったわけです。今回の改正で、この面大地の評価は以下の算式で求めた割合で評価することになりました(ただし、5000u以下の土地に限る)。
上記計算式で計算すると、1000uの土地は45%、2000uの土地は50%、5000uなら65%も減額されることになります。したがって、この通達の適用となる広大地を所有する地主さんにとっては相続税負担が大きく減額となり朗報といえます。また、従来の節税対策もかなり変更を余儀なくされます。というのも、490uの土地よりも500uの土地の方が4割程度評価が低いということになるからです。しかし、問題は、この面大地の評価方法を使えない土地です。通達では「中高層の集合住宅に適する土地」についてはこの取り扱いを認めないことになっているのです。そして、従来の取り扱いでは、既にアパート等の建物を建築してある敷地は「開発済みであるから」という理由で面大地の減額が認められていないのです。もし、この取り扱いが変わらないとすれば、更地であれば4割以上減額評価された土地が、アパートやマンションを建てると貸家建付地として2割程度の減額以外は認められないことになります。面積広大地についてはアパートを建てると評価が上がるという、たいへんなことになりかねないのです。そもそも、通達でマンションなどの中高層集合住宅の適地について面積広大地としての減額を認めないのは、「分譲マンションに適切な土地」としてマンション分譲業者が仕入れの対象とする土地を想定してのものです。その理由は「広くても価格が安くならない土地である」からです。ところが、いつの間にか「アパートやマンションの敷地は既に開発行為が終了しているから潰れ地はない」ということで、面大地補正を認めない取り扱いになっています。ここにはたいへんな議論のすり替えがあります。すなわち、開発行為による潰れ地割合は、面積広大地の価格の下落割合を算出する評価方法として採用されたものであるにも関わらず、それを「開発済みだから減額できない」というのは、現実を無視した理屈です。マンション分譲業者が見向きもしない土地について、「アパートを建てたから減価しない」という理屈がどうしてまかり通るのか不思議でなりません。建物が建っていても「広ければ広いほど坪単価は安くなる」土地については、評価を減額すべきなのです。土地の評価は課税そのものであり、「開発済みだから減価しない」なんて現実を無視した取り扱いは一刻も早く終わりにさせなければなりません。特に今回の通達改正により、今までの取り扱いの不当性がより顕著になります。また、国税庁もこの問題については、「中高層の集合住宅の適地」なんてあいまいな定め方をするのではなく、「容積率400%以上の地区」等と明確に規定すべきです。そして既に建物を建築している敷地についても「広ければ坪単価は下落するという現実」がある地域については、面積広大地の斟酌を認めるべきです。現実を無視した課税は許されるべきではないのです。
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