まずは朝食を抜いて生活習慣病に克つ

 充実した一日を送るためには、朝食をしっかり食べることが必要だというのが今までの常識でありました。ところが小山内博氏によると、毎日朝食をしっかり食べることは、決して健康的な生活習慣ではなく、多くの生活習慣病の原因になっているというのです。常識というのは意外に科学的ではないことが多いようです。朝食の食べすぎには気をつけましょう。

(龍前 篤司, 11/11)

 最近、小山内博氏の書いた「生活習慣病に克つ新常識〜まずは朝食を抜く」(2003年5月出版 新潮新書)を読みましたがとても興味深かったのでご紹介します。
 小山内氏は東京大学医学部を卒業した予防医学の権威であり、(財)労働科学研究所の所長を勤めた人です。この本で、小山内氏は朝起きてすぐ食事をすることは、生活習慣病を引き起こす原因となることを指摘しています。
 朝食が体に悪い理由として小山内氏は以下のことを指摘しています。
@活動前の朝食が胃腸病をつくる
 食後にすぐ労働することは、消化活動を妨げ、胃腸を傷つけ、胃潰瘍や胃がんの原因になる。このことは多くの実証例が示しており、日本人に比べて軽い朝食しか摂らない欧米人の胃がん発生率が日本人に比べて極端に低いことでも明らか(日本人は胃がんで死亡する割合ががん死のうち20%であるのに対し、アメリカでは2〜3%でしかない)である。
A朝食は肥満のもと
 朝起きたときは、夜食べた食事が消化吸収されて、エネルギーとして体に取り込まれた状態であり、筋肉と肝臓にはグリコーゲンとして蓄えられ、余った分は脂肪になって蓄えられている状態なのです。従って、朝、空腹感を覚えていないのは当然であり、この状態でさらに食事を摂れば肥満に結びつくのは当たり前なのです。なお、「朝、何も摂らないとガス欠で力が入らない」なんて言われますが、朝食を摂らなくてもエネルギーは満タン状態なのですから、日中活動するのに何の不足もないようです。
B一日3食という食習慣の誤り
 遺伝学的な人間の体は百年単位でしか変わりませんが、私たちの生活スタイルは急激に変わっています。3食食べることが定着したのはそう古いことではなく、日本人は長い間2食しか食べていなかったようです。
適正な体重を維持するために必要なカロリーは成人で1100キロカロリー程度であり、老人ホームのお年寄りなら1日700キロカロリーもあれば体重減少しないようです。
即ち、歴史的にも必要カロリー数からみても1日3食とる必要はないということなのです。

以上のように朝食をしっかり摂るということは、胃腸病と肥満の原因であり、生活習慣病を引き起こすというのです。あまり朝食をしっかり摂ることは差し控えたほうがよろしいようです。



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