今年のボーナスの本当の実態

 ボーナスをめぐる情報は、その集計した対象が異なると全く違った情報として報道されることになります。特に全国紙の報道は大企業中心ですから、ボーナスも景気よく報道されがちですが、冬季賞与を支給していない企業が4社に1社あり、民間企業の冬季賞与は8年連続減少しているのが現実なのです。

(龍前 篤司, 12/9)

 今年も押し迫り、冬季賞与のことで資金繰りに苦労している経営者の方も多いかと思います。
 私はこの時期に新聞を読んでいて、実感とかけ離れていると感じるのが、賞与についての全国紙の報道です。今年の報道も実感とはかけ離れた“民間の冬のボーナス回復、平均67万円、4.4%増”なんて報道されていました(朝日新聞、9月25日)。大企業は“史上空前の利益”なんて報道が踊り、日本の景気も本格的に回復しているなんていう景気の良い報道に接すると、中小企業経営者は自社の状態とはかけ離れていると考え込んでしまうことになります。

 しかしながら、厚生労働省が公表した勤労統計調査によると、景気回復が著しいはずの今年の夏の賞与は、民間企業の平均で前年対比マイナス1.2%の平均40万5,462円であったという。この統計こそ大企業を含めた民間企業の支給実態なのです。そして今年の冬の賞与の支給見込みについてですが、UFJ総合研究所の試算によると、前年対比で0.8%のマイナスの平均42万5千円で、なんと8年連続して減少する見通しなのです。
 民間の冬季賞与の支給実態は、大企業は増加となるでしょうが、中小企業は前年にも増して厳しい経営状態であり、増加どころか支給しない企業が4社に1社(2003年の厚生労働省の調査)という超氷河期が続いているのが現実なのです。

 
その一方で冬季賞与が二桁増加している人たちもいます。なんと世界一の財政赤字で構造改革しなければならないはずの公務員の冬季賞与は、前年より13%アップの65万3千円になる見込みだそうです。
 夏が2.1ヶ月で、冬が2.3ヶ月となり、全体の賞与支給月数は変わらずに、冬の支給分が増えたというのがその理由であるというのですが、なぜ大赤字の公務員の賞与が増えるのか理解に苦しみます。この国は、構造改革なんて声高に叫んでいるけれども、子孫のために借金を返そうなんて本当に思っている政治家が不在であることがよくわかります。特殊法人を独立行政法人へ組織変更はしても、一人もリストラすることなく、賞与をアップしているのでは何が改革なのか、と思いませんか?
せめて賞与くらいは中小企業並みに引き下げて欲しいものですよね。



<前のページに戻る
 
[HOME] [毎日更新] [お知らせ] [NEWS] [経営指針]
[業務内容] [会社概要] [地図] [出版物] [リンク]


税理士法人 武蔵経営
本社 熊谷事務所 〒360-0013 埼玉県熊谷市中西2-7-31
TEL:048-522-0064
/ FAX:048-523-8007
さいたま事務所 〒330-0845 埼玉県さいたま市大宮区仲町2-24-2
金杉仲町ビル3F
TEL:048-631-2271
/ FAX:048-631-2272