新会社法の施行により会社経営は戦略法務の時代へ

(龍前 篤司, 4/10)

 100年間続いた商法が全面的に改正され、いよいよ5月1日から会社法として施行されます。この商法の全面改正は私たち中小企業者の会社経営に大きな影響を与えるといわれています。

 今まで続いてきた商法は、例えば会社設立でも類似商号を許さず、最低額以上の資本金と厳格なる払い込みを要求し、資本が減少することに対しては厳しい規制を数多く設けていました。株式会社である以上、会社の機関である取締役会や監査役の設置も義務付けていました。
 株式会社は大きな会社が利用すべき制度として厳格な手続きや機関設置が求められ、あまり厳格な規制の対象になじまない中小企業には有限会社という制度を用意していました。ところが現実の利用は、個人に等しいような零細な企業が株式会社制度を利用する等しており、制度が予定したことと実態が大きく乖離している状態でした。
 このようにあまりに厳格すぎる株式会社に関する商法の規制を緩和し、あわせて運用と実態が乖離した状態を是正するのが今回の商法大改正の目的なのです。しかし、この新しい会社法を仔細に眺めているとこれはとても大きな改正であり、私たち中小企業経営者がこの法律に対するきちんとした対応を怠っていると、とんでもないことになるであろうことが読み取れます。

 商法は毎年のように改正されていましたが、正直言って、今まで私たちはあまり大きな影響を受けてこなかったように思います。最近の改正を並べても、合併手続きが簡素化されたり(平成9年)、純粋持ち株会社を設立できるようになり株式交換が認められたり(平成11年)、会社分割制度の創設(平成12年)、金庫株が解禁されたり(平成13年)と大きな改正が目白押しでした。にもかかわらず、私たちはあまり新しい制度を利用することなくこの数年間を過ごしてきたわけです。
 しかし、振り返ってみるとどうでしょう。この数年間に以前は特殊なことと思われていたM&Aが毎日のように新聞紙上をにぎわし、ライブドアや楽天等の「あっという間に大企業」が多数出現しています。  つまり商法が改正されるたびに、新しい制度が出来たり規制が緩和されたりして、それを利用した企業は飛躍するという経営環境が出来上がっていたのです。

 新しい会社法はこの数年間の流れを一挙に大幅に進めています。会社を作るのに類似商号の規制は大幅に緩和し、資本金はなくてもいいし、取締役会や監査役も要らない、株式も発行しなくていいし、保管金証明さえ要らないという大幅な規制緩和を行っています。その代わりに定款自治(自分の会社の定款で決められること)を拡大し、コーポレートガバナンスが重視されています。そして現金合併や三角合併も認められ(ただし1年間は適用を休止)、M&Aはますますやりやすくなります。
 したがって、意欲的にこの新しい会社法で認められた制度を積極的に利用する会社はますます大きくなり、なにもしない会社との格差は拡大していきます。会社を経営するのに、どのような制度を選択するのかがたいへん重要な時代が到来するのであり、企業経営における「選択の時代の到来」といえるでしょう。

 私たち武蔵経営は、来る4月26日(水)熊谷ティアラ4階会議室において、「新会社法との賢い付き合い方」という題目でセミナーを実施します。このセミナーでは商法改正に関する一般的な解説ではなく、「中小企業が存続し発展するためにはいったいどんな選択をすべきなのか」という論点に明確に答えていきたいと思います。
 中小企業経営はまさに選択の時代に突入するのですから、自社を存続し発展させるためには、中小企業でも商法を賢く利用することが不可欠です。多くの皆様の参加をお待ち申し上げています。
 なお、当日午後には、各種専門家をそろえての個別相談会も予定していますのでご利用ください。
<セミナーの実施要領は以下のとおりです>
開催日時;平成18年4月26日(水) 午前9時30分〜11時45分

開催場所;熊谷駅ビル「ティアラ」4階会議室
テーマ;「新会社法との賢い付き合い方」
講師:税理士 龍前篤司、司法書士 西野克己

 参加希望者は当事務所までご連絡ください 。
 電話048-522−0064(担当:木元)



<前のページに戻る
 

[HOME] [毎日更新] [お知らせ] [NEWS] [経営指針]
[業務内容] [会社概要] [地図] [出版物] [リンク]


税理士法人 武蔵経営
本社 熊谷事務所 〒360-0013 埼玉県熊谷市中西2-7-31
TEL:048-522-0064
/ FAX:048-523-8007
さいたま事務所 〒330-0845 埼玉県さいたま市大宮区仲町2-24-2
金杉仲町ビル3F
TEL:048-631-2271
/ FAX:048-631-2272