| 〜一生ものの最強スキル「努力力」を身につけよう〜 |
| 平成18年10月4日 |
| 「極端力」、「学習力」、「受容力」で養成される人間の基本性能 |
1.「努力力」は自分の能力の容量
「どんな課題を与えられても、努力を惜しまずに乗り越えてしまう人には、共通する努力体験がある」として、その「努力力」について語っているのは、『30歳からの成長戦略(PHP研究所)』等の著者である経営コンサルタントの山本真司氏です。
ロジカルシンキング、プレゼンテーション・スキル・・・・。ビジネスパーソンとして、より大きな責任ある仕事を手がけたいのであれば、こうした個別スキルを習得することは大切です。しかし、その前提として、もっと普遍的な仕事の能力が要求され、その能力とは『努力力』だと山本氏は言います。そしてこの努力力とはパソコンにたとえると、交渉術や思考術が「OS」であり、マーケティングや会計学といった専門スキルがアプリケーションだとすると努力力とはパソコンの「マシン性能」のことだとしています。
すなわち、いくら優秀なOSやアプリケーションをインストールしたとしても、パソコンのマシン性能が劣っていたらパソコンの性能が向上しないのです。
人も同じでいくら個別的な知識や専門的なスキルを高めたとしても、人間としての基本性能が劣っていては責任ある仕事を任せられないのです。そしてこの人間としての基本性能が高い人は、必ず過去にその基本性能を高めた努力体験があるといいます。
たしかに、最近の若者は、(おじさん的言い方!?)
MBAやらTOEICやら各種資格等の取得については積極的であり、多くの資格を持った新人が入社してきます。しかし最近は、「履歴書に多くの資格取得が並んでいる人ほど使えない」ということを多くの人から聞きます。山下氏はその原因は人間としての基本性能である「努力力」が低いからであるといいます。
2.努力力を構成する3つの力
それでは、仕事で壁にぶち当たったとき、新しい能力を身につけるとき、どのように「努力」すれば効果的なのか、その「努力力をつける方法」について、山下氏は3つの方法を紹介しています。
<極端力〜一つのことに極端に集中する>
この能力は一つのことに極端に集中して資源配分する能力のことで、「捨てる決断をする力」ともいえます。
何かひとつにチャレンジするとき、「二兎を負うもの一兎を得ず」であり、自分の力を極端に集中させると成果に結びつくということです。
<学習力〜自分の頭で考えながらの学習法>
自分の頭で考えるとは、教科書や授業を鵜呑みにするのではなく、「教授は講義全体を通して何を言いたいのか」の仮説を立てて、自分の考えを持ちながら批判的に読み、その上で細かい知識を学ぶことだとしています。このやり方は一見面倒ですが、教科書にも授業にも必ずひとつの大きな主張があり、その主張をもとに教科書や授業は構成されており、それさえ掴めば其処に至るまでの理論構成が芋づる式に理解できるので帰って効率的であるといいます。
この自分の頭で考える学習法ができていないために、多くの資格者が人的な基本性能が向上していないのかもしれません。
<受容力〜目先の成果にこだわらない>
努力しても必ず顧客の評価に結びつくわけではありません。評価は他人がするものであり、自分の努力だけではどうにもならないことがあるからです。
「目先の結果は出なくとも、仕事に最大限の努力をしていれば中長期的にはきっとプラスに働くはずだ」と考えることにより、仕事に対するストレスもなくなり、いい結果もうまれるといいます。
3.経営にもあてはまる「努力力」
山下氏が言っているのは、ビジネスパーソンとしての「努力力」のことですが、中小企業の経営者にとっても全く当てはまることです。
努力することのできる能力こそ、困難な経営課題をクリアする最も重要な能力であり、新しいビジネスモデルや商品だけで事業が成功すると思ったら大間違いです。成功している多くの中小企業経営者は、「努力力」という経営者としての基本的能力が高いのであり、この能力を高めるためには、集中すること、自分で考えること、そしてすぐに成果を求めないこと・・・ですね。
(この記事は、THE21 9月号/PHP研究所発行の山下真司氏の記事を参考にしました 文責 龍前篤司)
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