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| 〜今年の税制改正はとっても重大?!〜 |
| 平成19年1月31日 |
| ドタバタ改正の割には有用な改正が盛りだくさん |
1.
今年の税制改正を巡るドタバタ劇
昨年の12月14日に発表された平成19年度税制改正大綱は、政府の税制調査会長が、石 弘光氏から本間正明に交代した11月7日から、わずか1ヶ月あまりという慌しさの中で作成されたものでした。
それに加えて、交代したばかりの本間 正明会長が年末には辞任するというドタバタ劇を演じたわけです。本間氏の後任には香西 泰氏(日本経済研究センター特別研究顧問)が今年の1月22日に正式に就任しましたが、本来はあるべき税制を議論しなければならない調査会の会長ですから、頻繁に交代することはあってはならないことです。
現在の日本が抱える1,000兆円以上の財政赤字の問題、2009年4月からは年金財源としての税金投入を1/3から1/2へ拡大しなければならないという問題、等々を考えると、石 弘光 元会長が中心となって議論してきた増税は、「不可避な議論」だったのです。したがって、新しい会長である香西氏が就任の記者会見で「消費税率の引上げについて、今秋の税制改正論議に間に合うよう調査したい」と発言していることからも、2009年までの消費税の増税は既定路線なのです。「成長なくして財政再建なし」というのはわかりますが、参議院選挙を意識して再び「消費税は上げません」というのは、無責任な態度だといわざるを得ません。
2.今年の税制改正のポイント
このようにドタバタ劇の中で作成された税制改正大綱ではありますが、新しい時代に対応すべく、たいへん重要な改正がふんだんに盛り込まれています。
(1)グローバル化への対応
急速なグローバル社会の到来に伴い、今年の税制改正ではグローバル化に対応した税制の整備を行っています。顕著な改正は、今年の5月に解禁される三角合併に対応していることです。この三角合併が解禁されると、海外の外国籍会社が日本に100%子会社の現地法人を作れば、親会社の株式を対価として日本の会社の買収が可能となるわけですが、タックスヘイブン国を利用した租税回避等の行為に対して、今年の税制改正で詳細な税制が対応されることになります。
その他に、減価償却制度を他の先進諸国と同様に全額償却できる制度に改正したり、価格移転税制について二重課税段階での納税猶予制度を創設したりグローバル化に対応する改正項目は今年も盛りだくさんです。
(2)構造改革に伴う改正
昨年末に成立した新しい信託法は、今年施行されるといわれていますが、改正大綱ではこの新しい信託法に対応して、信託税制を大改正しています。
すなわち従来の信託法の世界では、委託者と受託者は別人であり、委託する財産も積極財産に限られていました。したがって、税制は原則として受益者に課税すれば殆どの場合問題ありませんでした。
しかし新しい信託法によれば、信託できるものは積極財産に限らず、負債を含めた事業そのものを信託することが出来たり(事業信託)、委託者と受託者が同一である自己信託(信託宣言)などの新しい制度が利用できるようになります。
そうなると、「受益者に受益段階で課税すればよい」なんて悠長なことは言っていられないため、事業そのものを法人とみなして事業から生ずる所得そのものに法人税を課税したり、信託時に委託者に課税する制度等を用意しています。いずれにしても、社会の新しい制度に対応した税制を準備しているわけです。
(3)不公正税制の是正?は何処へ
平成19年の税制改正大綱では、これまで議論されていた、「課税ベースの拡大」という様々な増税が先送りされています。例えば
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アパートの建設による消費税還付の禁止 |
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ゴルフ会員権の譲渡損失の損益通算禁止 |
| B |
相続税の基礎控除の引き下げ |
| C |
退職金への優遇措置の見直し |
等です。
消費税の税率を引き上げるための地ならしとして不公正税制の是正が叫ばれていたわけですが、これらの改正を先送りしたツケが廻ってこなければいいのですが・・・
(文責 龍前篤司)
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